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pindot(ピンドット) ~「かわいい・やさしい・あたたかい」でみんなの心をほっこりと

time 2018/08/10

pindot(ピンドット) ~「かわいい・やさしい・あたたかい」でみんなの心をほっこりと

奥沢駅を降りて商店街を3分ほど歩くと、あれ?水玉模様のかわいいお店がひょっこり顔をのぞかせます。

お昼前のぽかぽかした陽気の中、ほんわか姿を現したpindot(ピンドット)。そこに吸い込まれるように入ってゆくと、店主のツジマリコさんが出迎えてくれました。

お店の中には思わず食べてしまいたくなるような、やわらかくカラフルな雑貨たちがずらりとならびます。

 

「かわいい・やさしい・あたたかい」

窓際に吊り下げられているのは、きんちゃく袋や赤ちゃん用のよだれかけ。奥の棚には小物がたくさん。

窓際に吊り下げられているのは、きんちゃく袋や赤ちゃん用のよだれかけ。奥の棚には小物がたくさん。

ドアを開ければ眺めているだけで心がほっこりする、ほほえましい作品がお出迎え。お店のコンセプトは「かわいい・やさしい・あたたかい」です。

パステルカラーのハリネズミピンクッション。ふわっとした肌触り。

パステルカラーのハリネズミピンクッション。ふわっとした肌触り。

「女性や子供、海外の方にも分かりやすいようにこのコンセプトにしました」ツジさんはそう言います。実はこの界隈、海外のお客様が意外と多いんです。「pindotにも、海外のお客様がちらほら足を運んでくださいます。ご近所にも海外の方が住んでいますよ」

「ネコ箱」、「ウサ箱」。プレゼントの小さい箱を開けると小さな動物が顔をのぞかせます。

「ネコ箱」、「ウサ箱」。プレゼントの小さい箱を開けると小さな動物が顔をのぞかせます。

「pindotさんの雑貨は日本ならではのかわいさですよね。海外のお客さんはどんな反応をされるのですか?」

「みなさんからは“Cool!”と言われることが多いです。日本人からしてみてば、“Cute!”って言ってもらえるんじゃないかと思うんですが、“Cool!”なんですね。海外では見つけられないかわいらしさが、彼らには新鮮なのかもしれません。とても喜んでもらえます」

おにぎりのきんちゃく袋。これはツジさんの作品です。「期待を裏切らないものが入ってます」と言われて開けてみると…駄菓子屋さんのカリカリ梅が!

おにぎりのきんちゃく袋。これはツジさんの作品です。「期待を裏切らないものが入ってます」と言われて開けてみると…駄菓子屋さんのカリカリ梅が!

「KAWAII」が世界共通語になった今、pindotのほほえましい雑貨は海外からのお客さんの心をわしづかみにしていました。「かわいい・やさしい・あたたかい」は、どんな人にも受け入れられるコンセプトです。

 

pindot 明るくかわいいお店がみんなに愛されるように!

カップケーキのような針刺し。「ドット柄のものは、フエルト作家さんがpindotをイメージして作ってくれました」

カップケーキのような針刺し。「ドット柄のものは、フエルト作家さんがpindotをイメージして作ってくれました」

pindot(ピンドット)って、聞いただけでにんまりする愛らしい響きだな。そう思って店名の由来が気になり、ツジさんに聞いてみました。

「私はもともとドット柄が大好きなんですが、丸い形のものは大人も子供も好きな人が多く、あまり嫌がる人がいないそうなんです。だからお店もみんなに愛されるように、店名に“dot”を入れたいなと思ったんです」

ドット柄はお店のひさしにも。

ドット柄のおしゃれなひさしはトレードマーク。

ドット柄のおしゃれなひさしはトレードマーク。

「でも“dot”だけだと少し重い響きなので、“pin”という破裂音を加えて明るく楽しいイメージになるような店名にしました。pindotとはピンで描いたような、小さなかわいい水玉模様のことです」

これまた夢のような針刺しです。カップケーキの針刺しを手がけたフエルト作家さんの作品。

これまた夢のような針刺しです。カップケーキの針刺しを手がけたフエルト作家さんの作品。

どれを見てもpindotという店名の由来を裏切らない、ポップでわくわくする作品ばかり。動物をモチーフにしたグッズも多く、小さな子供の目は釘付けになってしまうはず。

動物の作品。ワインボトルやペットボトルにかぶせる実用的な雑貨です。

動物の作品。ワインボトルやペットボトルにかぶせる実用的な雑貨です。

夏休み、pindotでは作家さんを呼んでワークショップを開き、近隣の子供たちがものづくりできる環境を提供しています。

植木鉢で作ったあめ玉入れ。これもワークショップで作ったもの。

植木鉢で作ったあめ玉入れ。これもワークショップで作ったもの。

その店名に込められた思いのとおり、pindotはあらゆるお客さんに愛されているのでした。

 

若い感性で伝統を「かわいく・やさしく・あたたかく」アレンジ

お魚のきんちゃく袋は、小学生の給食袋にも使えます。ランドセルにかけても◎。

お魚のきんちゃく袋は、小学生の給食袋にも使えます。ランドセルにかけても◎。

pindotを取材する前から、とりわけ気になっていたのがこれ。ツジさん自らが手がけるお魚のきんちゃく袋です。この作品は伝統織物を活かしたもの。その織物とは「遠州綿紬(えんしゅうめんつむぎ)」です。

ツジさんが手がけた遠州綿紬のテディベア。伝統織物も若手作家の感性でこんなふうにアレンジできるのです。

ツジさんが手がけた遠州綿紬のテディベア。伝統織物も若手作家の感性でこんなふうにアレンジできるのです。

江戸時代からずっと続く伝統織物は、作り手の高齢化が進んでいます。その現状を打破し、もっと遠州綿紬を広めようとプロジェクトが立ち上がり、遠州綿紬に特化したイベントが開かれています。そこにツジさんも出店しています。

「遠州綿紬を若い世代にも伝えたいという思いで作りはじめました」

遠州綿紬のバッグはとてもおしゃれ。他にはないオリジナル商品です。

遠州綿紬のバッグはとてもおしゃれ。他にはないオリジナル商品です。

実はツジさんご自身、静岡出身です。遠州綿紬は浜松の伝統織物で、ツジさんも自作に使う遠州綿紬の機工房を訪ねています。

「職人さんが丹精込めて作業しているのを見ると『自分も頑張らなきゃ』と思います。生地を見ただけだと、そこに至るまでの過程がなかなか見えないですが、1枚の布になるまでにはたくさんの職人さんの技と経験が積み重なっています。もっとたくさんの人に遠州綿紬を見てもらいたいですね」

こちらも綿紬を染めて作った手ぬぐい。色鮮やかながら、とてもさわやか。

こちらも綿紬を染めて作った手ぬぐい。色鮮やかながら、とてもさわやか。

よく見ると実に色とりどりです。この手ぬぐいは、遠州綿紬の縦縞の生地に、浜松注染(はままつちゅうせん)と呼ばれる染めの技法を使って横縞を染めたものです。

ツジさんが制作しているのは、遠州綿紬と浜松注染の2つの伝統がコラボした、年齢問わずに使用できる作品です。

お店の入り口右側には、遠州綿紬で作った洋服も見つけました。これもツジさんが縫製したもの。

綿100%の涼しげな服は夏にぴったり。遠州綿紬はもともと着物に使用される生地ですが、洋服としても気軽に使えます。

綿100%の涼しげな服は夏にぴったり。遠州綿紬はもともと着物に使用される生地ですが、洋服としても気軽に使えます。

そもそもツジさんは服飾系の大学に通っていました。でも卒業後すぐ、このお店をはじめたわけではなく、一度就職を経験しました。一体pindot誕生まで、どんな道をたどってきたのでしょう。

 

pindotのはじまりは、偶然出会った雑貨店。

手のひらサイズの小さな怪物たち。これはクレイアートと呼ばれる、オーブン粘土を使った作品。

手のひらサイズの小さな怪物たち。これはクレイアートと呼ばれる、オーブン粘土を使った作品。

実はpindotができる前、同じ場所には別のお店がありました。それは小さな雑貨店。そこのオーナーさんは、雑貨店を経営しつつ、店内奥の工房でサンプル縫製をされていました。

「就活中、自由が丘方面に来たついでにフラッと散策していたら、偶然そのお店を見つけました。私は当時、縫製の仕事に就きたいと思っていたのですが、縫製関係の企業は即戦力を求めているので、専門卒じゃないと就職できない企業がほとんどでした。たまたま入った雑貨店の店主に就活の話をしたら、それならとりあえず一般企業に勤めて、縫製の練習はうちに縫いに来ないかと言って頂き、縫製の技術を習得するため、ここに通うことになったんです。」

まさに偶然の出会い。

「でも、ある時オーナーさんからお店を閉めると聞き、引き継ぐことにしたんです。とても大好きなお店でしたし、前から自分でお店を開きたいと思っていたので。今、作品が並んでいる棚は、一部、前のお店のものをそのまま利用しているんですよ。」

pindotができる前からある陳列棚。小さな雑貨がたくさん。

pindotができる前からある陳列棚。小さな雑貨がたくさん。

pindotには、前のお店の面影とツジさんの歴史が刻まれていました。

 

学生時代にほれ込んだ、夢の腕時計

ツジさんがセレクトした雑貨のいくつかは、学生時代に知り合った作家さんのもの。
その代表として、ちょっとユニークな腕時計を見つけてしまいました。

 

 

ハンドメイドの時計なので、1点物が好きな方は必見です。ガラスの色、文字盤、革の色、
フェイスの大きさ、それぞれの組み合わせが変わると雰囲気も変化します。この時計なら、他の人とほぼ100%被らないはず。

「学生の頃はお金が無いけれど、この時計が欲しくて、何度も作家さんのところへ行ってお話しし、アルバイトのお金を貯めて買ったんです。この時計、実は父娘で制作してるんです。時計本体は娘さんが担当して、ベルトはお父様が制作なさっているんですよ」

どこにもない夢の時計には、ツジさんを学生の頃から今に至るまでずっと夢中にさせる力が宿っていました。

 

木・土・布を使った自然であったかいテイスト

ツジさんがおすすめしてくれたペーパーウェイト。「なにこれ!」と驚くと同時に、思わずクスッとしてしまうステキな一品。デスクに置いて癒されたい。

ツジさんがおすすめしてくれたペーパーウェイト。「なにこれ!」と驚くと同時に、思わずクスッとしてしまうステキな一品。デスクに置いて癒されたい。

ほんわかと和み、ほほえましい雰囲気を醸し出している雑貨は、お店の色合い・木調になじむナチュラルなテイスト。その空間に溶け込む、あったかくて、かわいいもの。

木・土・布を使った雑貨が並びます。

動物ものの雑貨は壁にかけたり、机に置いたりして楽しめます。ビビットなカラーが目を引く作品です。

動物ものの雑貨は壁にかけたり、机に置いたりして楽しめます。ビビットなカラーが目を引く作品です。

ひとつひとつの作品の色の濃さや雰囲気は異なりますが、「不思議と『いいな』と思った作家さんの作品でお店に合わないものはないんですよ」とツジさんは言います。

フエルトを使ったかわいいストラップは、プレゼントにもぴったりです。

フエルトを使ったかわいいストラップは、プレゼントにもぴったりです。

携帯ストラップもふんわりとした、やさしい雰囲気。作品の雰囲気は、作家さんの人柄が出ています。布団で寝ているウサギのストラップは、スマホクリーナー。汚れを拭くのがしのびない。

土で作った作品は木の色合いにマッチします。

土で作った作品は木の色合いにマッチします。

これは清水焼の作品です。やさしい色合いがお店の雰囲気に調和しています。

一方こちらは…?

かわいらしい家の形の小物入れ。ガラスのゆがみ加減がレトロです。

かわいらしい家の形の小物入れ。ガラスのゆがみ加減がレトロです。

「これはもう今の日本では作られていないガラスを使っています。古民家で使われていた窓ガラスだそうです」

とても貴重な材料でできた作品もひそんでいました。さまざまな素材が作品を形作り、お店の「かわいい・やさしい・あたたかい」雰囲気を醸し出しているのです。

「pindot」店舗情報
店舗名:pindot(ピンドット)
所在地:〒158-0083東京都世田谷区奥沢4-16-12 田中ビル1階
営業時間:11:00~18:00
定休日:水曜日
※イベントなどでお休みする場合はHPで告知。
電話番号:03-6388-0735
アクセス:東急東横線「自由が丘駅」南口から徒歩8分、東急目黒線「奥沢駅」から徒歩3分。
HP:http://pindot-okusawa.com/
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【ギフト対応】
紙袋にリボンでアクセントを。
 

 


後ろはこんな感じ。pindotらしくドット柄のマスキングテープが目を引きます。
 

 


紙袋の端っこには「ピンドットちゃん」。pindotのキャラクターで、ツジさんがイラストを描きました。
 

 


他店購入物の同梱は応相談。熨斗対応は行っていません。
郵送は可能。

 
水色に白いドットのひさしのpindot。ツジさんの雰囲気はpindotそのままで、お話ししていると何ともほっこり和みました。

それにしても、pindotにひしめく作品の癒しパワーには終始圧倒されます。偶然が重なってできたpindotは、子供から大人、海外のお客さんの心を今日も奥沢で射止め続けます。

writer 瀬尾 愛里紗


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